新年明けましておめでとうございます
大変ご無沙汰を致しておりました。
2012年末に『ジェインのもうふと私の枕』を書かせて頂いてから1年以上が経過してしまいました。
コラムなるもの、最低でも季節毎・・いいえ・・今時のネット社会においてはマンスリーやウィークリーがセオリーですよね。
如何なる理由があったとて、これは私の怠慢以外の何物でもないわけで、今ここでこうして書かせて頂けていることは、
ひとえにchcolatmaman ことChoclatmagの松永麻衣子編集長の温かいお心遣いによるものです。
心から感謝しております。 ひとゑ拝
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さてさて… 『ジェインのもうふと私の枕』 断捨離作戦を決行後、
愛する家族や友人の温かい励ましと声援を背に、涙・涙で別れを惜しみ、
ちょうど今から一年前の2013年1月8日に、
愛犬Noirと共に、37年間暮らした我が故郷をあとにしました。
行き先は、私の今までの人生の全てを捨てて
『幸せ』と言う実のなる種を蒔き、育てて行こうと決意した、約800km先のエデンの園*1)でした。
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埼玉→東京→神奈川・足柄SA 1都2県
世界遺産Mt.Fujiに道中の安全とこれからの幸せを祈りました
まだまだ先は長いけど夢と希望を胸に・・・前に進みます
ブーフは旅の相棒♡
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Noir(当時9歳)車での長旅は初めてでとても不安そうな顔つき・・・
度重なる環境の変化に、ストレスも溜まっていたと思います。
この子にはとってもとっても悪いことをしてしまいました。
Noirちゃんごめんなさい。
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明石大橋
静岡→愛知→岐阜→滋賀→京都→大阪→兵庫(2府5県)を走破しいよいよ本州ともお別れです。
バイバイ本州・・・ 涙がホロリ
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見えてきたのは淡路島
車で訪れるのは初めてでした いよいよ遠くへ来たものだと・・・と今更ながら感じた時でした。
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以上10の画像は自身のフェイスブックにも投稿しています。
ここが何処だかどれぐらいの友達が気がついたのだろう!?
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さあ、最後の橋ですよ~ ゴールはすぐそこ!ここから先は・・・ ルミ子さんにお任せします(笑)
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2日間(途中1泊延べ12時間ドライブ)かけてエデンの園(と思われる場所)に到着・・・
疲労困憊...でも休む暇なしでしたけどね。運転手さんも愛車のボルボくんもご苦労さまでした!
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*1) エデンの園 イメージ画(ルーカスクラナッハ作)
エデンの園とは旧約聖書の創世記に登場する理想郷の名。楽園の代名詞になっている。
パラダイス、地上の楽園とも言う。
アダムとイヴが禁じられていた知恵の木の実(禁断の果実)を食べ追放された園(失楽園)で有名ですね。
本文とはあまり関係のない豆知識でした。
エデンの園*1)での『幸せ』の種まきは、私一人でするわけではありませんでした。
幸せを一緒に育てるパートナーと土地は既にそこに存在し、
幸せを育てるために、パートナー自身の手により既に開墾され、
キチンと整備がなされていると聞かされていました。
私はパートナーを心から信じて、その土地にさらに愛と言う肥料を足しながら、
今、花が咲き、実がなっているところを朽ちさせることなく、
程よい時期に幸せの実を収穫できるよう、時が来るのをゆっくり待って、
新たに幸せの種を蒔くための土地を耕していくはずでした。
※いきなり種は植えられません。大事なのは基盤となる土壌作りですから!by 元農家の娘
しかしながら・・・
門を開けて一歩中に足を踏み入れてみると...びっくり仰天!!
エデンの園と思われていたその土地は、途方もなく荒れ果て、ほとんどの花木は枯れ、
未成熟の実が1、2、3...4つ、それぞれが離れた場所で危うげになっているだけでした。
その土地にある全てのモノが無機質な状態でした。
草木が青々と生い茂り、色とりどりの花が咲き、熟れた果実がたわわに実り...
キチンと整備の行き届いた豊かな楽園だと
きっとここを外から覗いたことがある人なら誰でも、そう信じたに違いありません。
幸か不幸か、現に私もその一人でした。
信じられない光景を目の当たりにし愕然とした私に、
おいおいちょっと待ってよ・・・聞いてないですよ~!??
・・・と考えたり問いただしたりする暇など与えられぬまま、
私は無機質な荒地の中に一人放り出されました。。。
いいえ・・・ 正確にはそこの土地の管理を、何の引き継ぎもなく丸投げされた
...と言うのが正解かもしれません。何の情報も与えられぬままに。。。
追い打ちをかけるように、そこには一緒に土地を耕せる人もいなければ、時間もなく、
それに最適と思われる道具もほとんどありませんでした。
※パートナーは物理的には一緒にいましたが、自分たちで土地を耕すことを全く思慮していなかったのです(笑)
私は少ない時間の中で、この土地の枯れ木と未成熟な実のことだけを考え
必死に情報を集め、環境を整え、道具を誂え...
そして空いた時間には少しづつでも幸せの種を蒔くための土地を耕し
限られた時間の中でも無機質なものに命を宿すことに懸命になりました。
それは、私がそこに到着した夜からひと時も休む暇なく続き、
必要最低限な生活必需品を除き、自分の引越しの荷解きがされる時間や、
考えを巡らす余裕、心身を休ませる時間、故郷に思いを馳せる時間 etc...
3月に一時帰省するまでの間は、ほとんど得られることはありませんでした。
※私がもっと若くて体力があったか、もっと歳を重ねていて経験と知識が豊富だったら
また状況は違っていたのかもしれませんね・・・ これを書きながらフトそんなことを思いました。
こう思えることが、心の余裕なんでしょうけどね。
そんな身心共に疲れ果てていた時にFacebookの友達にむけてこんな言葉をつぶやいています。
『やりたいことをやるべきか...!?
与えられた中のやるべきことをやるべきか...!?
何れにしても自分の持っている能力を殺さずにいたい...』
2013年2月3日
こんな状況下でつぶやいていたとは誰も想像出来なかったでしょうね!?(笑)
後者を押す友人の方が多かったと記憶しています。
そんな荒れた土地にも、誰かの魂が乗り移ったかのように凛と立ちはだかり、
花を咲かせていた木々がありました。
椿です。
Tsubaki
白椿
椿の花は儚くも、萼を残して、ぼとん...と丸ごと花を落としてしまうのですよね…
奇しくもその時の私の状況を著すのにぴったりの花でした。
この一輪の椿の枝咲きの画像と共に、こんな詞を自身のフェイスブックに載せています。
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ここにある
無だったモノに
生命をふきこむ…
無….に命が宿り
心がつながるその時が愛おしい
それが私の悦び、、、
2013年2月4日
※備前焼の作品ですお湯呑みかぐい呑か...!?
誰からも忘れ去られ何年も日の目を浴びていなかったモノの一つです
使うことで失われていた命が再び宿るのです。
この荒れ果てた土地で、長年愛を注がれることを忘れられていた数々のモノ達に
生命をふきこんで、また表舞台に立たせ愛を注ぐことがその時の唯一の私の悦びとなっていました。
椿の花言葉、ご存知ですか!? 白椿の花言葉は「理想の愛」なんですって。
後で調べたものですが、この花言葉もその時の私が懸命に実践していたことで、
あまりにもぴったりとハマりすぎて思い出し笑いが出てしまうほどでした。
椿自体の花言葉には「誇り」という言葉が一番に記されています。
「誇り」
全てを捨てたはずでしたが、これだけは断捨離しきれなかった唯一のもの。
私の愛する父母の教えを胸に、その二人の娘であることの誇りだけを
片時も胸の内から消すことなく、心に留めていた・・・
それがあったら、無機質で荒れ果てた見知らぬ土地でも生きて行けたのだと思っています。
2013年2月4日、まだ旅立って1ヶ月も経ってないときの詞。
思いだし笑いしつつも、まだ涙がこぼれてきます。
そうそう、そして椿と言えば...ご存知CHANELのカメリア
奇しくも、2013年の新春に一緒に幸せの種を蒔くはずだったパートナーと共に初詣に行った時、
こんなカメリア刺繍のCHANELスーツを着ていました。
神様は椿の花のような未来があることを私に告げていたのでしょうか!?(笑)
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2013年新春の初詣の際に着用したCHANEL。花弁が波型の珍しい椿の柄が刺繍されています
こうして、姿形こそないけれど有機質の「愛」と言う肥やしを加えても、
いっこうに幸せの種をまける土地にはならなかったのです。
どうしてなのか・・・!? 正直、その時はもがき苦しみました。
でも今となれば理由は明確です。最初にそこにあった基盤となる土地作りが、
あまりにも他人任せで土壌が貧弱過ぎたからです。
そうです、基盤の土壌に最も必要な愛があまりにも希薄すぎたのです。
4つの実が未成熟だったのもそれが理由だったのです。
とても私一人ごときの愛では太刀打ち出来るものではありませんでした。
季節の移ろいと共に椿の花たちが無情にも私の心の涙のように、
ボトン、ぼとん…と音を立てて堕ちて行きます。
土地はさらに痩せ、幸せの種も蒔く時期を逃して姿形を変えました。
この種はもう芽を出すことはなく終わるのでしょうか!?
私からは笑顔が消え、代わりに眉間のシワが増えるばかりでした。
キラキラと輝いていたHITOEの姿はもうどこにもありませんでした。
例えようもない不安ばかりがつのり、椿の花ように堕ちて行くのを感じていました。
とても抽象的に比喩してしまいましたが、
2013年は、とても普通の人では経験出来ないような研修を
とある地方都市のとある家庭にて経験させて頂いておりました
研修…と書いてほうこう=奉公と私は読んでます(笑)
さすがに奉公は言い過ぎかもしれませんが、
昨年の秋から始まったNHK朝の連ドラ「ごちそうさん」
主人公のめ以子が西門の家に輿入れした最初の姑・小姑etcによるイジメ...
他人事には思えず、体が震え涙が止まりませんでした。一種のフラッシュバックでしょうか!?
それ以来「ごちそうさん」が観られません(笑)
また、外国の少女がカースト制度の元、人身売買により奴隷のごとく働かされる...
そんな記事を読んでいも、ところどころ自分と重なり身震いがおきます。
もちろん、私は奴隷扱いされていたわけではありませんよ!
諸外国でありうるような非人道的な扱いを受けていたわけではありませんので、そこも誤解のないように。
言葉を借りるとしたならば、女中さん・・・が一番近かったのかもしれません。
こんな時代錯誤なことがあるのかと...言葉になりませんが...(笑)
私の思い過ごしだったら好いのですけどね!
善悪や常識・非常識を見極められる大人、公平にジャッジできる大人が誰も周りにいない中、
とても小さくて狭い独自の世界の中で、
生身の人を信じることができず、世間を遮蔽しながら生き続け、
外なる場では自らを演じ、内なる場では対人対話でのコミュニケーションを拒む・・・
こんな人との共生や関わりをとおして感じたこと学んだこと、
そしてこの現実とたった一人で孤独に向き合った私の体験を綴ることで
誰も知ることのなかった真実を、闇に葬ることなく記録として残し、
文字に魂を乗せることで、自身の心を浄化して行こうと思っています。
今回はややネガティブとも取れる文章になってしまった箇所もありましたが、、、
次からはポジティブ&リアルに写真を交え、短文で綴って行くつもりです!
私もまだまだ「未成熟モノ」ではありますが、本年もどうぞうよろしくお願いいたします。
to be continued
2014年1月
column by Hitoe
インポートシューズバイヤー兼ショップオーナー
1973年(昭和48年)埼玉県の旧陸軍高萩飛行場跡「旭ヶ丘開拓地」で兼業農家を営む8人大家族の末娘として生まれ育つ
20代は留学経験を活かし翻訳業を中心に派遣社員として働きながら地域の青少年育成のためボランティア活動に従事
27歳で結婚。30歳で起業。39歳の誕生日を迎えてすぐに元夫とポジティブな離婚
約1年のブランクを経て現在元夫と週末事実婚を実践中
コメントをお書きください
加藤直樹 (水曜日, 08 1月 2014 12:46)
私に起こる全ての事は、その時の私に必要だから…、と思っています。その必要性が、過去の行いに起因している時もあれば、これからの路に必要だから起る時もあるでしょう! ひとえさんの身に起こった一連の事が、それに当てはまるかどうかはわかりませんが、未来に向けて、過ぎた過去を肥やしにし、より良い未来を歩んで行って欲しいと、願ってやみません。そのために、私に出来る事であれば、気遣い・遠慮なく・いつでも言ってくださいm(_ _)m 今年は、ひとえさんに笑顔が戻りますように…。