-001.フランスで大流行のヴィッド・グルニエとは?

皆さんの中にもパリに行ったら蚤の市は絶対はずせないという人も多いはず。でも、週末と月曜しかやっていないとなると、泣く泣く逃してしまうことも。そんな人にお勧めなのが、ブロカントとヴィッド・グルニエ。はい、マルシェ・オ・ピュス(蚤の市)だけが古いオブジェを探す場所ではありません。蚤の市に準ずるものが、ブロカント(Brocante)とヴィッド・グルニエ(Vide-Grenier)。ブロカントは辞書をひくと、「古道具市」とあるけど、日時・場所が自由で、週末に限らず、道や広場で、スタジアムで、屋内でといろんな場所で催されるフレキシブルな蚤の市みたいなもの。プロと一般人参加のミックスもあり。ヴィッド・グルニエはヴィッド=「空(カラ)の」、グルニエ=「屋根裏部屋」の意で、文字通り屋根裏部屋をカラに、もう使用しない不用品を大放出してしまおう、という催し。いわゆる一般人によるフリーマーケットの類なんです。一般人なのでどうしても週末や祝・祭日の開催になってしまいますけど。

 

お取り扱い品のカテゴリーでは、

・蚤の市: 業者により、アンティークがメイン+古いオブジェもわんさか

・ブロカント: 古いオブジェが多め+アンティークも(アンティーク商もでています)

・ヴィッド・グルニエ: 日用生活品メイン+古いオブジェ

という感じです。もちろん一緒くたにポロポロある場合もありますが。


 

フランスは90年代後半から 空前のデコ・ブームが訪れ、猫も杓子も、誰もがマイ・インテリアに凝り始め、デザインものがガ~ンと注目される一方で、ブロカント品の古いもの愛着嗜好がもてはやされ、まさに対極、東西の横綱みたいかと。

特にヴィッド・グルニエ(以下VG.)の人気はうなぎ登りで、昨年 出展者がプロのみ、または プロと一般人 の催しが軒並み低迷する中、V.G.はグーンとアップし、フランス全国で2775件あまりが開催されました。

で、いつ、どこでやっているかを知るには、専門雑誌や地方別カレンダーが事細かに書いてあるガイド本が便利。

私が長年、年間購読している『ALADIN』やわが地方(中部)を網羅した『ブロカントのアジェンダ2010』(写真↓)を利用。

ALADIN』は今年24年目の専門誌で、フランス全国の蚤の市・ブロカント・V.G.はもとより、

ヨーロッパのカレンダー付きの優れもの。旅行の際は便利。

しかし、主催者が情報を送り、掲載されるので、必ずもれる極上(?)のブロカントとかがあり、

それは地元新聞の週末版ですくいあげています。

サイトはあまり使わないけど、

http://www.brocorama.com http://vide-grenier.org

あたりがよろしいかと。

パリ市の週間予定のメールマガジンに登録すると週末にブロカント情報も入ったメールが届きます。

http://www.paris.fr 

あ、全部フラ語ですが、、、すみません。

主催者が近所の商店街、主婦連、アソシエーションとかが多いので、パン屋にDMがはってあったりとかもあります。

目を光らせてないと。

V.G.は家庭内の不用品がほとんどなので、衣類、おもちゃ、ヴィデオ、DVD、キッチン用品、家具など、なんでもあり。

子供が大きくなったので、サイズがあわなくなった衣類やおもちゃなど大人気の品だし、

ベビーカーにベビーベッドと、リサイクル感覚です。

うちも不用品が山のようにあるけど、捨てるにしのびなく「じゃ、一緒にV.G.で売っちゃおうか」

と友人を募ってスタンドを取る人も増えています。

子供連れで、家族そろって参加し、お昼は持ち寄りで、まさにピクニック気分の楽しいイヴェントなわけで、

晴れていればいうことなし。

買い物する人とコミュニケーションしたり、自分も買い物したりで、一日のんびり過ごせること請け合いです。

不用品も処分できて、小遣い稼ぎにもなって、トレ・ビアン!

そう、お値段もおもちゃは0.50ユーロ~、衣類も1ユーロからと、日頃のストレス解消にもなる大量買い必至の値段。

お子様たちも山のように積んであるおもちゃに目が☆キラ☆キラ☆。

蚤の市だと飽きてしまうから連れて行けないけど、こちらは親が「もうダメ、買いません!」というほどで、

子供が生き生きと走り回ってます。

が、健気に、自分のおもちゃを売る子供たちも多く、これで味をしめて将来はブロカント商人への道が開けるかも?

次回の来パリの際は、是非V.G.を探して、行ってみてくださいね。

 

あ、「なぁ~んだ、V.G.は日用品だらけで つまらなそうじゃん」と呻いてしまったブロカント派のあなた! 

大丈夫です、古いお宝もありますよ。

それは次号で、みっちりと。フフフフ・・・    (写真は全てV.G.です)

 

6月前半 パリのブロカント、VG.予定>

:中止・延期になることもあります。ご了承を。(早朝・午前~18h、19hごろまで)

  • 6月5日(土) V.G.:12区/Wattignies 通り  V.G.:15区/Theatre 通り

  • 6月6日(日) V.G.:11区/Roquette 通り  V.G.:12区/ Allee Vivaldi 通り

  • 6月12日(土)V.G.:18区/Montcalm 通り 

Brocante Vintage:18区/メトロGuy Moquet周辺(上記と近く)

  • 6月13日(日)V.G.:14区/Maine 大通り

砂時計、パリ、のみの市、雑貨

今月の「小躍りしながら購入した逸品」-001.

もう、絶対 買い! 逃しませんで~ の一点。

 

現在のポスト(郵便局)になる前は、その頭文字で

PTT.と呼ばれ、郵便・電信・電話を一緒に扱う会社でした。

この3分間の砂時計は「はい、電話ね。3番のボックスへどうぞ」。

そして この砂時計で時間をはかるんです。

両端の電話のデッサンとかすれ気味の数字がオツ。

50年代ごろ?

パリ、のみの市、雑貨

今月の「何でまた こんなの買っちゃったんだろう・・・」-001.

徹夜明けで通うこともあるブロカント、まさに間がさしてしまい、、、

 

デポヴァント(委託販売店)で見つけたガラス瓶。

「お、ビーズ仕様じゃん」と手に取った瞬間に、「お~い、帰るぞ~」の声が。買ってから気づいた

ROMANIA>の文字・・・もしかしなくても、これはルーマニアのお土産品・・・ビーズも落ちっぱなし。

パリ、のみの市、雑貨

今月の「これは何でしょう?」-001.

これは何に使うもの?と聞いてみなくちゃ、わからない。

 

ヒント:ペアで使用する、スポーツに関係のあるものです。

(正解は2週間後にこのコラムでお知らせします)

colunm by Takaki
ジャーナリスト、コーディネーター、クリエーター
何でもコーディネートしちゃいます
ブロカント品のバイイングもメイン仕事の一つ
BRUTUS誌にパリのコラム連載中