日本とドイツの交流が始まってから今年で150年となるのを記念して2010年秋から2012年春ににわたり幅広いイベントが開催されています。現在ベルリンでは、日独交流150周年を記念して葛飾北斎の展覧会がマルティン・ グロピウス・ バウ (Martin-Gropius-Bau) にて開催中。街に貼られている葛飾北斎展のポスターや黒澤明監督の上映特集をしている映画館アルセナル
(Arsenal)のパンフレットやフライヤーを見かけると益々、日本の芸術や食、美的センス、素晴らしさetc...を想うのでした。
そして、ベルリンで視覚から入る日本の情報はすべて私の食欲ばかりを大きく刺激。日本食が無性に食べたくなるのです!相変わらず素敵な和食器をベルリンで見つけることが難しいままで、普段は北欧食器で対応していたのですが、ベルリンでも決して安価ではないスカンジナビア・デザイン。それに頼らなくてもよい、更に日本美により近いもの?!を最近、蚤の市で見つけだすことができたのです。
画像の陶器製の渋いピッチャーと一輪挿しは、なんと旧東ドイツ製!2点とも底のサインが同じなので陶芸家の方が和テイストを持った方なのでは?と思われます。そして茶色のややグラデーションがかった陶器製ペア・カップはフランス製。長い間、番茶とほうじ茶を入れて飲みたいカップを探し続けていたので見つけた時は感動でした。
以前、わたくしのオンライン・ショップのオープン当初、お客様より"あなたの販売している商品はあまり海外の香りがしない。どこかしら日本テイストが入っていて特別な感じがしませんよ。”というような内容のご意見をメールで頂いたことがあります。これは非常にありがたく、良い意味で厳しい意見だと思いました。どうも日本を離れていると、どこかしら魂が日本を追い求めてる部分があるようです。客観的に自分を見れていなかったのでしょう。自分では全く気づきませんでした。
...ということで、今では買い付ける商品は気をつけるようにしております。自分の趣味として、ヨーロッパで作られているのにナゼか日本を思わせるフォルムや色、質感の陶器を集める事は、当分マイ・ブームとして続きそうです!
Column by 藤原恵美 / Emi Fujihara
ベルリン在住、ヴィンテージ雑貨や食器を扱う
DILL objectsのオーナー&バイヤー
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