フランスのクリスマス
フランスにいると、秋は短く、冬が長いイメージがあります。
その長い冬のいちばんの中心にあるのが、クリスマスです。
普段は遠くに暮らしていてなかなか会えない家族が一斉に集まり、お祝いをします。
(逆に、大晦日の夜は、家族よりも友達や恋人とお祝いします。)
無駄遣いをしないフランス人ですが、この時期だけは別。
大人たちも、家族のひとりひとりにプレゼントを贈るので、その用意する贈り物の数は相当になります。
クリスマス前のパリの街には、ショッピングバッグを抱えた殺気立った人々で溢れています。
子供たちにとってクリスマスは、サンタクロースにプレゼントをもらえる時。これは日本と同じです。
もみの木を飾ったり、サンタクロースに思いを馳せたり、クリスマスソングを歌ったり、
アドベント・カレンダーを日めくりしながら、クリスマス当日をわくわく待ちます。
寒い季節に、こんなに熱い楽しみがあるのは、何となくいいものです。
12月末に向けて、大人も子供も、テンションを上げて行く時期、という感じです。
家族と過ごす時間のための美味しいものやプレゼントの為に、惜しみなく時間やお金やエネルギーを費やすのは、
人間味も愛もあり、いいなーと思います。
でも逆に、ひとり暮らしのお年寄りや、身寄りの無い人のことを思うと、切なくなります。
私は去年、諸事情があり、クリスマスの時期を夫の実家で過ごさず、ひとり(気楽に)過ごしました。
プレゼント合戦も無し、ヘヴィーな伝統料理も無し、同じく独り身女子たちと集まってのホームパーティー。
たまにはこういうのもいいな、、、と密かに思ったことはナイショです。
アトリエ冬-1
今回のテーマ冬に、こども達はどのような印象を持っているのかと思い、聞いてみました。
すると、ほとんど即答で、クリスマス!との答えでした。
‘じゃあクリスマスって何?’と聞くと、、、‘サンタクロースが来る日’とのこと。
キリストがとか、家族でお祝いとかではなく、やはり嬉しいのはクリスマスプレゼントみたいです。
土を練りながら、今日作るもののイメージを少しずつ固めていきます。
そんな時のこども達の表情は、笑顔の裏に、やるぞ!という気概も感じます。
サンタクロースやトナカイ、もみの木など、クリスマスのものが多いのかなーと思いきや、以外にも、
いちばん人気は雪の結晶のモチーフでした。
結晶そのものをオブジェに見立てた子もいれば、カップやお皿の柄に入れる子など、
誰も打ち合わせをしていなかったのに、自然と発想したみたいです。
雪の結晶は、造形的にもシンプルなようで複雑、いろいろな雰囲気を持つ個性的な柄です。
こどもだからサンタさん、、、と思っていた予想を覆し、とてもアートな選択をしたこども達に、今回も驚かされました。
他にも、○○風、と名を付けられない様なオリジナル花器を作る子や、かえる!と言い切る子(笑)、
私の器から冬のインスピレーションを受けたので同じものを作ってみたいという子、
月や星の抽象画のようなデッサンを入れる子、色で変化を付けるから形はシンプルな四角にこだわるという子、、、
などなど、今回も、それぞれの個性が大爆発!といった感じでした。
こんな風に、毎回、思った以上にエネルギッシュに楽しんでいるこども達を見ていると、私もやる気がぐぐっと上がります。
次回の色付けが、とてもとても、楽しみです。
Column by 関美智子/Michiko Seki
フランス在住セラミック作家、アトリエCERAMICHI主催
コンテンポラリーでありながら同時にナチュラルな美しさも表現したセラミック作品を創作
レストランやカフェの器なども手がける
その他、展示会でアート作品を発表
セラミック(陶芸)をベースに様々なクリエイティブ活動を広げている
www.ceramichi.com
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