しばし間があいてしまいましたが、<値切る...ぞ>の上級編に進みます。<1>のほうは実践していただけましたでしょうか?とにかく、しつこく、且つスマートに値切ってくださいね。
今回、あなたは俳優です。しかも性格俳優!体格じゃなくて、性格ね。気難しそうに役を演じてください。私のように小心者の方、値切るのが苦手の方は、バシビシものを言える人を連れてゆくのが良いでしょう。そう、<ボケと突っ込み>みたいなノリのペアで食い下がります。
パリでは、ほぼ毎週末、蚤の市に通っていた私に、同居人Jが「一緒に行ってみようかな」と、時々ついてくるようになりました。しかし、探すものが違うので、「じゃ、後でね」と別れて、お宝探しをします。で、いきなりですが、私はもの心ついた時から、アザラシが大好きなんです(ゴマちゃんとか、流行るずっと前からです。というか、ゴマちゃんも知らなかったぐらい)。もし、アザラシものを見つけたら購入してしまうことが多い。その日、2人でいる時に、北欧製のクリスタルのアザラシ(写真のです)を見つけてしまった!思わず「ああっ~!」と叫んでしまった私の後ろで同居人Jは、また、商人に付け入られる隙を見せて、もう・・・と。はい、<1>で学習した通り、感情を見せたり、欲しがったりしてはいけません。早速、品の良さそうなマダムが「カモヤ、カモや」とやってきて、値段を聞くと、450フラン!(約9000円ぐらい)だと。お高い。頑張って値切っても、あまり下がらない。そこで、同居人Jの登場です!「エエッ、こんなものが450もするの?」と、いきなり直球ストライクな突っ込み。「自分だったら、絶対買わないね」とか、こき下ろしてゆきます。マダムは敏感に欲しいのは私のほうだと察し、私を相手にしようとするけど、突っ込みは続く・・・マダムが悲鳴を上げそうなところで、そろそろいいかなと、私が「まあまあ、マダムも困ってるし、質もいいから、これぐらいなら買う」と、助け船を出す。ホッと安心したマダムが「OUI」と。もう、涙目寸前。結局、450フランのアザラシを半額以下で購入しました!!!う~ん、<飴と鞭>攻撃ですね。もしくは刑事のGood Cop&Bad Cop。容疑者を尋問でどやしつけておいて、「まあまあ」と、もう一人が助け船を出すと、ホロッと吐いてしまうと。
また、私が探しているものがある時は、見つけたら教えてと同居人Jに頼み、予算も伝えて、安ければ即購入をお願いしています。ある日、見つけたというので、そのスタンドに行くと、「これいくら?」と同居人J。しかも数が多い。マダムが値段を言ったら、いきなり、「年老いた母がコレクションしててね」と。「ブブッ!」と吹き出してしまった私を、マダムがジロリとにらむので、「パードン」と謝り、少し離れて見ていることに。にっこり顔に戻ったマダムは「まあ、優しいのね、じゃこれ全部買ってくれたら、半額でいいわ」と!!!えっと、私は確か、あなたのお母上のお葬式に出たはずなんですが・・・しばらくマダムと話し込み、笑顔で優しい息子を演じた同居人Jが戻ってきて、「はいよ」と購入品をくれる。「今、なんて言ってた?」と聞くと、「嘘も方便~」だと。まあ、半額になったので、許してしまった。そんなこんなで、値切る時の強い味方として、同居人Jは大変重宝しています。あなたも強力な突っ込み人を見つけましょう。見つからない場合は、うちのを貸出ししま~す。
最後になりましたが、先月号でお話ししました中目黒でのtakacante展は、たくさんの方にご来場いただき、盛況のうちに終了いたしました。ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。またいつかやります!あ、でも、まだサイトができていません、、、年内スタートを目指しています。
<12月後半~1月初め パリのブロカント、V.G.予定>
12/15-16 2区/Boulevard des Italiens
11区/Avenue Pjilippe Auguste
16区/rue Chardon Lagache
12/22-23 10区/Boulevard Saint Martin&Place Johann strauss
12/29-30 12区/Place de l’Ile de la Reunion
01/05-06 10区/Boulevard Bonne Nouvelle
!中止・延期になることもあります。ご了承を。(早朝・午前~18h、19hごろまで)
今月の「小躍りしながら購入した逸品」-020.
<もう、絶対買い! 逃しませんで~の一点>
私のアザラシコレクションから、首ふりの白と黒ちゃんペアです。
白いほうは、ヴァンヴの蚤の市で見つけて、黒いほうは、なんとアムステルダムで見つけました。
生き別れの兄弟の再会(のはず)。
今月の「なんでまた こんなの買っちゃったんだろう・・・」-020.
<徹夜明けで通うこともあるブロカント、まさにまがさしてしまい、、、>
とても出展者数が多いブロカントは、時間もかかり、疲れてくるので、いとも簡単に間がさしちゃいます。
もう、見ているのも、置いておくのも嫌で、人にあげてしまった(だから、写真もありません)カフェオレボゥル6個セット。
思考が鈍っていたので、底を見なかった、、、家に帰ってひっくり返したら、デカデカとMADE IN CHINAが私を嘲けっていました。
今月の「これは何でしょう?」-020.
<これは何に使うもの?と聞いてみなくちゃ、わからない。>
ヒント: 下の部分はコルクで、中は穴が貫通しています。
*018の正解: <消火栓>
正解だった方も多いと思います。上の部分がパカッと開きます。
80年代に旅行した時に初めて見て感動して、「シュワッチ」と命名しました。
colunm by Takaki
ジャーナリスト、コーディネーター、クリエーター
何でもコーディネートしちゃいます
ブロカント品のバイイングもメイン仕事の一つ
BRUTUS誌にパリのコラム連載中
コメントをお書きください