-017.Carpe diem

私の運営する DILL objects のブログに『Cafe/Restaurant』カテゴリがあるのですが、

今回はベルリンのカフェ紹介記事をchocolatmag に移してお届けします!

 

初めてベルリンで一人暮らしを始めた時の大家さんはドイツ人ではなく、オーストラリア人の女性。

彼女の住まいは現在もシドニーのままですが、この秋から娘さんがフンボルト大学へ留学するというので準備のため夏休み、家族揃ってベルリンに滞在していました。

 

当時、借りてたアパートは売ってしまうという事で私は別の場所に引っ越したのですが、その後も手紙やメールでの交流は続けていました。

しかし実際に会うのは数年ぶりです。

 

ランチをしようと指定された場所(カフェ)は、Zehlendorf (ツェーレンドルフ) にある Gartenhaus Café (ガルテンハウス カフェ)

実はベルリンに住んでいながら、ツェーレンドルフ駅で一度も下車した事がなく、初めて足を運んだ区でもあったのです。

改めて自分の行動範囲が狭すぎ!と反省...

 

この日は快晴で非常に心地よい気温だったので店内ではなく、お庭になっている外の席を迷わず選びました。

私はキッシュを頼んだのですが、すごく美味しかったです!

店内は正直、私の好みではないのですが、可愛らしい感じでしょうか。

暖かいうちは外の席が断然オススメです!

 

お店に入る時は裏側で見えないため、気付かなかったのですが、看板の裏側に『Carpe diem』(カルペ・ディエム)

という言葉が。ホラティウスの詩の語句。ラテン語で「その日(の花)を摘め」という意味になります。

いろいろな日本語訳がありますが「今を楽しめ」「いまを生きる」と言えばわかりやすいかも。

 

実はこのカフェに行った時期、私は大きな悩みを抱えていて頭の中がネガティブ思考でいっぱいの状態でした。

今だから言えるのですが、何をしても楽しめない状況に非常に苦しんでいたのです。

お店を出る際、上を見上げ「カルペ・ディエム...」と小さくつぶやいた時、気持ちが少し落ち着きました。

 

なんだか Gartenhaus Café に来たのが運命のようです。

 

何かしら問題が起きた時、ついつい『今』を忘れ『今』考えても仕方がない、過去、未来(将来)まで心配事の想像を膨らましてしまう悪い思考のクセが出てくる事があります。

しかし、何が起こるかわからないのが人生の面白さ!

自分の心の中はいつも平安と喜びで満たしておきたいものです。- Carpe diem -

 

Column by  藤原恵美 / Emi Fujihara
ベルリン在住、ヴィンテージ雑貨や食器を扱う
DILL objectsのオーナー&バイヤー
www.dill-objects.com