Study
-008.Satieをもっと知りたい!
ヴァカンスの移動はほとんどの場合”車”のchocolatmag.
そこで、いつもヴァカンスCDを作って車の中で聴きます。
ノルマンディへの旅がここ何年か多く、その土地にちなんだ曲を聴く事もいつの間にか定番になりました。
ドービルだったら映画「男と女/Un homme et une femme」のサウンド・トラックを。
作曲はフランシス・レイですね。こどもたちは”ダバダバダ”と小さいころから口ずさみます。
そして、オンフルールだったらErik Alfred Leslie Satieを静かに聴きます。
”Gymnopédies”のオルゴールを3人1台づつ持っているので、この曲も口ずさみます。
ある雨の土曜日に、8歳児のMOEがぽつり。。。。
「エリック・サティってまだ生きてるの? ジュール・ヴェルヌみたいに家はあるの?」
興味を示しました。ならば行って確かめよう!
さぁ! Maisons Satie へ!
パリから約200km離れたノルマンディ地方の港街、HONFLEUR(オンフルール)。
古い港の風景は印象派の画家の題材になったり、今ではカフェやビストロがそのまわりを取り囲み観光名所にもなっています。
パリを朝早く出て10時過ぎに到着。さっそく、港のカフェでおやつを食べながら船を見ました。
「Mozartと同じ時代の人?」と8歳児。「かつらかぶってるの?」と5歳児。「ターラーラーレロロレラロー」と歌う3歳児。
これから行くMaisons Satieの予備知識をちょこっとchocolat papaに教えてもらい、ウキウキして向かいます。
ここから港沿いに歩いて5分。どんなおうちなのでしょうか?
photo©manabu MATSUNAGA ↑▶をクリックするとスライドショーが始まります↑
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Maisons Satieに近づくとピアノの音が聞こえてきます。”Gymnopédies”です。
どうも家の中から聞こえてきているようです。
この時点でこどもたちは嬉しくなってしまい走り出して家の中へ!
サティが住んでいた時の家を再現した物かと思いきや!?
部屋ごとに作品や活動などにまつわるテーマがあって、仕掛けや映像などで構成されています。
最初から最後までこどもでも充分楽しめる様になっているのがすごい!
黒いこうもり傘の玄関。トレードマークの巨大洋梨の光るオブジェ。水と映像の部屋。
すべてがノートで出来たような紙の世界。ブラックライトの通路と階段、、、、、。
そして、サティならではの独特な雰囲気を充分味わった後に、最上階の白いお部屋にはピアノがぽつんと置かれていました。
音楽はここから流れていたのです。自動演奏のピアノ。ちょっと不思議でちょっと不気味。
そして、未来的メリーゴーランドは自分たちで動かします。巨大鍵盤のビリヤードピアノは弾くことができます。
”サティの世界観”を見て、触って、聴いて、最後は動かして。
自分が知っている事に違った場所で触れると、新たにまた興味を持ち、吸収する。
そんなこどもたちの”なんだろう?”の力を大切にしたいですね。
ここで:エリック・アルフレッド・レスリ・サティとは?:を少し。。。
1866年にこのオンフルールで生まれます。作曲家。
パリの音楽院に在学中から作品を発表し[音楽会の変わり者、異端児]などと言われていました。
画家のコクトーやピカソとも交流がありました。
サティは自分の作品の傾向を自分の作品の題名にもある[家具の音楽]と呼びました。
それは、今で言うイージーリスニング。家具の様に邪魔にならない音楽という事だったようです。
Maisons Satie
67, boulevard Charles V 14600 HONFLEUR
☎+33 02 31 89 11 11
大人: 5,10 € /学生: 3,60 €(10歳以下は無料)
5月から9月:10h-19h 火曜定休
10月から4月:11h-18h 火曜定休
1月1日から6週間、毎年休館
photo by Matsunaga Manabu
Text by chocolatmag