Study
-018.Maurice Ravelをもっと知りたい!
MEIとMIAがバレエを初めて半年が経ちました。
クラシックでも、バレエ音楽を聴くようになったchocolatmagのこどもたちです。
そんなある日、chocolatpapaはクロード・ルルーシュ監督の映画「愛と悲しみにボレロ」のDVDを買ってきました。
最初から最後まで同じリズム、世界一ながいクレッシェンドなどと異名を持ち、メロディも2つのパターンで構成されている。
なのでこどもたちもすぐ口ずさめるようになりました。
いろいろなラヴェルの曲を聴き、なんとラヴェルの孫弟子のHIROMIさんの演奏会へ招待されました。
そんなタイミングが重なるなら「ラヴェルが晩年暮らした家に行ってみる?」
「行ってみる!」と即答のこどもたち。
さあ! Maison Maurice Ravel へ行ってみよう!
photo©manabu MATSUNAGA
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今年の冬は長く、4月に入ってもダウンジャケットを着る日がありました。
週末公園で遊ぶにもお天気が悪かったり、寒かったり、そんなときは美術館や博物館へよく行くchocolatmagのこどもたちです。
そんな週末、パリから45km離れた村Montfort l'Amauryへ向かいました。
セーヌ河を渡り、ヴェルサイユを過ぎてしばらくするとその街があります。
緩やかな坂道をのぼり、中世の街並を残す街のはずれの高台にラヴェルの家はありました。
大きな家ではないけれど、どの窓からも田園と森のパノラマが、そしてバルコニーからはサン・ピエール教会まで見える景色に惚れ込んで購入したと言われています。
この家はそんな素晴らしい眺めのため、ベルヴェデール(展望台)と名付けられました。
細長い建物の中をちいさな小部屋に仕切り、大切に暮らしていたラヴェル。
家具の収集家でもあり、強いこだわりで部屋を飾りました。
室内の壁紙や椅子などに自分で手を加えて描く事もしたそうです。
すべて当時のまま、保管されているというのはとても珍しい事。
ラヴェルを愛してやまないクロードおばあちゃんの案内で、家隅々までを見学しました。
「ラヴェルはとてもこどもが好きだったのよ」
「いろいろな国のちいさなオモチャを集めていたのよ」
「この部屋で”ボレロ”を作曲したのよ」
「浮世絵が好きで、日本のことにも詳しかったのよ」
「ちょっとこのピアノを弾いてごらん」
特別少しだけピアノを弾かせてもらったこどもたち。
「このピアノをラヴェルが弾いてたんだー」と、MEIがしみじみ。。。
ラヴェルは1921年〜1937年までを、この地で過ごしました。
曇りの寒い日に訪れたからでしょうか?
ぱらぱらと雨が降り注ぐように、楽譜にたくさんの音符が描かれたラヴェルの曲は、この街が似合います。
晩年、記憶障害になってしまったラヴェルが[亡き王女のためのパヴァーヌ/Pavane pour une infante défunte]を聴いて、
「この曲は素晴らしい。誰が書いた曲なんだろう」と言ったエピソードに何かを感じたこどもたちでした。
photo©manabu MATSUNAGA ↑▶をクリックするとスライドショーが始まります↑
ラヴェルの家のまわりは、小高い丘とサンピエール教会がある小さな街です。
Maison Maurice Ravel
5 rue Maurice Ravel, 78490 Montfort l’Amaury
☎+33(1)34 86 87 96
おとな:7,30 € / こども(12〜18歳):3,70€ / 11歳以下無料
土/日 10h, 11h, 14h30, 15h30、16h30.の5回
要予約。
photo by Matsunaga Manabu
Text by chocolatmag